ヘレン・ハーデカー
ライシャワー日本研究所日本宗教社会学教授
ヴァンダービルト大学の学部生時代から日本宗教の研究を始め、1980年、シカゴ大学にてジョセフ・キタガワ、ジョナサン・Z・スミス教授の下で博士号を取得(宗教学)。近現代日本宗教史を専門とし、現代における神道や仏教教団、在日韓国・朝鮮人の宗教生活等に関するエスノグラフィック研究に従事する。また、国家神道の研究、現代における中絶の儀礼化についての研究も手掛ける。プリンストン大学宗教学部 (1980-1989年)、オーストラリアのグリフィス大学現代アジア研究所 (1990-1992年) を経て、1992年にハーバード大学教授に就任。1995-1998年、ライシャワー日本研究所所長を務めた。
著書に、『The Religion of Japan's Korean Minority』(1984)、『Lay Buddhism in Contemporary Japan: Reiyūkai Kyōdan』(1984)、『Kurozumikyō and the New Religions of Japan』 (1986)、『Shinto and the State, 1868-1988』 (1989)、アリサワ・ヒロミツ賞を受賞した『Marketing the Menacing Fetus in Japan』 (1997)、『Religion and Society in Nineteenth-Century Japan: A Study of the Southern Kanto Region, Using Late Edo and Early Meiji Gazetteers』 (2002)、『Shinto: A History』(2016) など 。
2003年、J・S・グッゲンハイム・フェローシップを取得、2014年には全米芸術科学アカデミーに選出されている。2017年、ハーバード大学のWalter Channing Cabot Fellowに選ばれる。また2018年には、日本政府より、日本研究への貢献とアメリカ国内における日本研究の発展及び対日理解の促進へ寄与した功績が認められ、旭日中綬章が授与された。
また、ライシャワー日本研究所「日本憲法改正研究プロジェクト」を立ち上げ、ディレクターを務める。現在は特に、憲法改正による宗教団体への影響、また大嘗祭に注目し、研究を進めている。