栗山茂久
ライシャワー研究所文化史教授
Faculty Director for the Humanities, Radcliffe Institute
東アジア言語文明学部、ライシャワー研究所文化史教授及びラドクリフ高等研究所人文学部門の主任を務める。
日本、中国、ヨーロッパの比較文化史の視点から、幅広い哲学的課題を考察する研究を行っている。著書の『The Expressiveness of the Body and the Divergence of Greek and Chinese Medicine』(Zone, 1999)は2001年William H. Welch Medal of the American Association for the History of Medicineを受賞。中国語、ギリシャ語、スペイン語、韓国語に翻訳されている。
栗山教授の論文、編著は、定時性の歴史、認知と表現、筋力の形而上学、貨幣の性質、長い間忘れ去られていた老廃物の想像による支配などを研究している。
現在は幸福と存在感をテーマに研究を行い、(1)19世紀初頭の江戸時代の魚市場の風景を、(2)式亭三馬の浮世風呂での会話表現の喚起、(3)トーマス・エジソンの蓄音機、(4)ハンス・ホルバインの肖像画「大使たち」などに関連付けて研究を進めている。
近著『Fluid Matter(s)』(2020年)は、本のページに固定された画像や文章から解放され、物語の表現性を探る実験的な電子書籍である。