テオドル・C・ベスター
ライシャワー日本研究所社会文化人類学教授
ライシャワー日本研究所社会文化人類学教授。前ライシャワー研究所所長（2012〜2014, 2015〜2018）
。現代日本社会文化を専門とする研究者として、都市文化と歴史、地域社会文化、市場経済、食文化、水産業など多角的に日本の都市文化について執筆。
主な著書に『Neighborhood Tokyo』(Stanford University Press 1989年)、『Tsukiji: The Fish Market at the Center of the World』(University of California Press 2004年)。2020年東京オリンピックに向けた築地市場の閉場、移転にともない、『Tsukiji』の続編を執筆中。 2016年10月に公開されたドキュメンタリー 「TSUKIJI WONDERLAND （築地ワンダーランド）」（監督：遠藤尚太郎、配給：松竹株式会社）の制作にあたりコンサルタントを務める。また近年の和食のグローバル化にも注目し、特に和食のユネスコ無形世界遺産登録による影響についてリサーチを進めており、2015年春にはフルブライトシニアフェローシップを受ける。また、ビクトリア・ライオン・ベスターと共同で「うま味」（第五の味覚）、日本の味覚の文化史についての研究を進めている。共編著に『Doing Fieldwork in Japan』（University of Hawaii Press, Patricia G. Steinhoff and Victoria Lyon Bestor 2003年）、『Routledge Handbook of Japanese Culture and Society』（Routledge, Victoria Lyon Bestor and Akiko Yamagata 2011年）がある。
2000年、アメリカ人類学協会東アジア研究分科会を設立。2012-2013年、最大のアジア研究組織であるアジア研究協会会長を務める。2012-2018年、ライシャワー日本研究所所長。2013年夏、文化庁より「文化庁長官表彰（文化発信部門）」を受ける。2017年秋、日本政府より旭日章綬章受章。また同年、American Anthropological Association Society for Urban, National, and Transnational/Global Anthropologyより「Lifetime Achievement Award」を受賞。
1973年ウェスタンワシントン大学フェアヘブン校で学士号（文化人類学、日本学、言語学）を取得。在学中アメリカ・カナダ大学連合日本研究センターにて日本語を学ぶ。スタンフォード大学より修士号、博士号を取得。その後、 米国社会科学研究評議会において日本韓国研究のスタッフディレクターを務めた後、コロンビア大学、コーネル大学を経て、2001年ハーバード大学教授に就任。