ウェスリー・M・ヤコブセン
ハーバード大学東アジア言語・文明学部 日本語教授
日本語プログラム所長
日本で生まれ育ち、高校時代に米国へ戻る。イリノイ州ウィートン大学にて学士号(数学・宗教学)を取得した後、シカゴ大学にて言語学の研究を開始し、1981年に博士号を取得。大学院で研究を続ける中で、日本および日本語学の研究に関心を持つようになる。大学院卒業後12年にわたりミネソタ大学にて日本語・日本語学を教えた後、ハーバード大学教授に就任。同学日本語プログラム所長を務める。
国立国語研究所、神戸大学、獨協大学、国際基督教大学、京都大学、大阪大学にて在外研究を行う。日本語文法における時制、実在性、事態(特に他動詞)の概念と、それらの文における表現方式を専門とし、また、それらの概念を効果的に教えるための教育方法の開発を行った。
著作に『The transitive structure of events in Japanese』(Kurioso 1992年)、共編著に『On Japanese and how to teach it』(Japan Times 1992年)、『日本語教育の新しい地平を開く』(ひつじ書房、2014年)、『Transitivity and valency alternations: studies on Japanese and beyond』(De Gruyter Mouton, 2016年)、また共編著の『Handbook of Japanese semantics and pragmatics』(De Gruyter Mouton 2020年)を出版。さらに学術雑誌において、時制、相、条件文、否定文、他動詞、項構造、また言語研究と語学教育の相互的な関係性について論文を発表している。日本語言語学のコースと、中国研究および韓国研究専攻の学生を対象とした日本語アカデミックリーディングのコースを担当。